Oracle Forms Developer for Windows
スタート・ガイド
リリース6i

J00453-01

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アプリケーションを格納する表の設定

ユーザーまたはデータベース管理者は、データベース表を作成してOracle Serverにアプリケーション・モジュールを保存できます。

Form BuilderおよびほとんどのBuilderでは、このステップはオプションです。サーバーにアプリケーションを保存する必要はありません。ただし、Schema Builderではこれらのデータベース表が必要になります。

オプションが用意されていても、ほとんどの場合、作成したアプリケーションをサーバーに格納する必要はなく、このステップは省略できます。アプリケーションをサーバーに格納するのは、通常、1箇所で集中的に管理および制御を行うためです。

この章で扱う項目は、次のとおりです。

データベース表を作成するには、管理者権限が必要となることもあります。このような権限が必要になった場合は、データベース管理者に相談してください。

5.1 データベース表の作成

警告: 次の説明は、新規インストールにのみ適用されます。Oracle Developer製品の旧バージョン用のデータベース表がすでに作成されている場合、既存の表を削除したり、Forms Developerの現行バージョン用のデータベース表を作成したりすると、データベースに格納されている既存のOracle Developerモジュールがすべて破壊されることに注意してください。既存データベース表のアップグレード手順については、5.5項「データベース表のアップグレード」を参照してください。

Forms Developerで作成したアプリケーション・モジュールは、ファイルとして保存することも、サーバーに保存することもできます。モジュールをサーバーに保存すると、クライアント・マシンのディスク領域を節約しモジュールへの共有アクセスが実現されますが、サーバーに格納されたモジュールへのアクセスは、ファイルとしてクライアント・マシンに格納されている場合より遅くなることがあります。モジュールの格納先を決定するときは、次の情報を考慮してください。

格納場所  どのようなときに使用するか 

データベース・サーバー 

オペレーティング・システムによって提供されていないセキュリティを必要とする場合

アプリケーションをクライアント・マシンに格納したくてもディスク領域が十分にない場合

他のユーザーとアプリケーションを共有したい場合

モジュール・アクセスの速度が上記の考慮事項ほど重要ではない場合 

ファイル・システム 

上記の基準が該当しないか重要ではない場合 

ユーザーがモジュールをサーバーに保存できるようにするには、システム管理者がこのモジュールを格納するための表を作成し、この表を使用するユーザーにアクセス権限を付与しておく必要があります。

5.1.1 ステップ1: Oracle InstallerによるSQLスクリプトのインストール

Forms Developerのデータベース表の作成および管理に必要となるSQLスクリプトをインストールしていない場合は、Oracle Installerを使用してインストールします。

SQLスクリプトをインストールするには、次のようにします。

  1. Oracle Installerを起動し、「インストール・オプション」ダイアログ・ボックスで「カスタム」を選択します。(Oracle Installerの詳細は、第1章を参照してください。)

  2. 「使用可能な製品」リストから「Forms Database Tables」を選択します。

  3. 「インストール」をクリックします。

これらのスクリプトをインストールすると、「Forms Developer R6i Admin」という「スタート」メニュー項目、およびそれに関連するサブメニュー項目の「Forms Developer Build」「Forms Developer Drop」「Forms Developer Grant」「Forms Developer Revoke」が作成されます。これらのメニュー項目を選択すると、データベース管理作業を行うために1つ以上のスクリプトが実行されます。

5.1.2 ステップ2: Oracle Developerのデータベース表の作成

Oracle Developerのデータベース表を作成するには、次のようにします。

このメニュー項目では、次のSQLスクリプトが実行されます。

%ORACLE_HOME%\TOOLS\DBTAB60\DEVBILD.SQL

5.2 データベース表の適切な使用方法

Form Builderおよびその他のBuilderでは、データベース表はモジュールを格納するために使用します。データベース表をそれ以外の目的で使用することは想定されていません。表の構造および構成は、リリースによって異なっている可能性があります。これらの表にSQL問合せを行って、作成したモジュールに関するレポートやドキュメントを作成することは避けてください。Oracleでは、データベース表のこのような使用はサポートされていません。したがって、表の構造と内容についての記載はありません。

5.3 ユーザー・アクセス権限の付与と取消し

Form Developerのデータベース表を作成したら、それらの表に対するユーザー・アクセス権限を付与する必要があります。あるユーザーのアクセス権限を取り消す必要がある場合は、そのユーザーの権限を削除する必要があります。アクセス権限の付与および取消しの作業は、Oracle Installerから提供されるSQLスクリプトを使用して実行します。

データベース・ロールの詳細は、Oracle8/8iのマニュアルを参照してください。

5.3.1 データベース表に対するアクセス権限の付与

表へのアクセスが必要なユーザーごとに、この作業を実行する必要があります。かわりに、ユーザーPUBLICにアクセス権限を付与することによって、すべてのユーザーに対して同時にアクセス権限を付与できます。

Forms Developerのデータベース表へのアクセス権限を付与する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」->「プログラム」->「Forms Developer R6i Admin」->「Forms Developer Grant」をクリックします。ユーザー名を入力するようプロンプトが表示されます。

  2. 表へのアクセス権限を付与するユーザーのユーザー名を入力します。

    すべてのユーザーにアクセス権限を付与するにはPUBLICと入力し、ステップ3の作業はスキップします。

  3. アクセス権限を付与するユーザーごとに、ステップ1と2の作業を繰り返します。

このメニュー項目では、次のSQLスクリプトが実行されます。

%ORACLE_HOME%\TOOLS\DBTAB60\DEVGRNT.SQL username

5.3.2 データベース表に対するアクセス権限の取消し

表へのアクセス権限を取り消すユーザーごとに、この作業を実行する必要があります。別の方法として、ユーザーPUBLICのアクセス権限を取り消すことで、すべてのユーザーのアクセス権限を同時に取り消すこともできます。

Forms Developerのデータベース表へのアクセス権限を取り消す手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」->「プログラム」->「Forms Developer R6i Admin」->「Forms Developer Revoke」をクリックします。ユーザー名を入力するようプロンプトが表示されます。

  2. アクセス権限を取り消すユーザーのユーザー名を入力します。

    すべてのユーザーのアクセス権限を取り消すにはPUBLICと入力し、ステップ3の作業はスキップします。

  3. アクセス権限を取り消すユーザーごとに、ステップ1と2の作業を繰り返します。

このメニュー項目では、次のSQLスクリプトが実行されます。

%ORACLE_HOME%\TOOLS\DBTAB60\DEVRVKE.SQL username

5.4 データベース表の削除

警告: データベース表を削除すると、表に格納されているモジュールはすべて消去されます。削除する表に格納されているモジュールが不要であることを確認するまでは、表を削除しないでください。データベースに格納されているモジュールのバックアップ方法の詳細は、5.5.1項を参照してください。

Forms Developerのデータベース表を削除するには、次のようにします。

このメニュー項目では、次のSQLスクリプトが実行されます。

%ORACLE_HOME%\TOOLS\DBTAB60\DEVDRP.SQL

5.5 データベース表のアップグレード

Oracle Forms Developerリリース 1からリリース 6iにアップグレードする場合、アップグレードする必要がある表はTranslation Builderの表のみです。その他のBuilder(Form Builder、Graphics Builder、Procedure Builder、Query Builder、Schema Builder)用の表および通常の表をアップグレードする必要はありません。

1つ以上のアップグレード・スクリプトを利用すると、表をゼロから作成することなくアップグレードできます。アップグレードすると、既存の表の管理情報も更新されます。

5.5.1 ステップ1: データベースの内容のバックアップ

データベース表のアップグレード後も使用するモジュールがデータベース内に格納されている場合は、これらのモジュールのバックアップを取る必要があります。バックアップを取らなかったモジュールは、すべて失われます。

既存のモジュールのバックアップを取る前に、現在データベースに格納されている使用可能なすべてのモジュールのリストを作成しておくと便利です。リストを作成するには、データベースにログオンして次のSQLスクリプトを実行します。

column product format a15
column modtype format a15
SELECT product, modtype, owner, modname
FROM tool_module
ORDER BY product, modtype, owner;

各アプリケーション・モジュールのソース・ファイルは、次に示すファイル拡張子によって識別できます。

モジュールをバックアップするには、次のようにします。

  1. 適切なBuilderでモジュールをオープンします。

  2. 「ファイル」->「名前を付けて保存」コマンドを使用して、モジュールをオペレーティング・システム・ファイルとして保存します。

5.5.2 ステップ2: 表のアップグレード

データベースのバックアップを作成したら、Translation Builderのデータベース表をアップグレードできます。

注意:すべてのSQLスクリプトは、SYSTEMアカウントのもとで実行してください。

次のスクリプトを実行して、既存の表をアップグレードします。

5.5.3 ステップ3: データベースの内容の復元

データベース表のアップグレードを完了した後、モジュールをデータベースに復元できます。

モジュールを復元するには、次のようにします。

  1. 適切なBuilderでモジュールをオープンします。

  2. 「ファイル」->「名前を付けて保存」コマンドを使用して、モジュールをデータベース・モジュールとして保存します。

5.5.4 ステップ4: ユーザー・アクセス権限の付与

旧バージョンからのアップグレードが完了したら、データベース表へのユーザー・アクセス権限を付与し直す必要があります。この方法は、5.3項を参照してください。


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